ビル設備管理の職に就いて6年半。
基本的にこの仕事は楽だと思います。建物の管理をするのが仕事ですから、建物に何も問題がなければ何もやる事がないわけです。
しかし、それは竣工されて間もない建物の場合ですね。建物が古くなるとドンドン壊れたり調子の悪くなる設備機器が増えて、設備員の仕事は増えます。
そして管理会社の方針として、設備が壊れた場合、自分たちで直すのか、または業者に修理を依頼するのかで設備員の忙しさは変わってきます。
私が駐在しているオフィスビルは竣工からまだ10年も経っていないので、それほど頻繁に設備機器が壊れることがありません。
また、何かが壊れた場合は一次対応するだけで、あとは業者を呼ぶだけです。一次対応とは、例えばトイレのハンドドライヤーが壊れたら、電源を切って「故障中」という張り紙を貼るだけです。簡単なお仕事ですね。
簡単なお仕事でストレスがなく助かっているのですが、1つだけ困る事があります。
それは人に自分の仕事について話す時です。
現在進行中でテニス仲間がドンドン増えていますが、飲み会とかで「お仕事は何をされているんですか?」と訊かれるのが少し嫌です。
「ビル設備管理です」というと、「???」という感じで分かったような分からないような顔をされます。
きっと、マンションの管理人のおじさん的な仕事だと思われているのでしょう。近いっちゃあ近いですけどね。
ただ私の年齢でそういう仕事をしていると、「定年した初老のおじさんがやりそうな仕事をなんでやってるんですか?なんか深い訳があるんですか?」みたいな雰囲気になるわけです。
「銀行に勤めてます」とか「システムエンジニアです」とか「市役所に勤めてます」という中で「ビル設備管理です」というのは、周りの人もコメントしづらいようです。逆の立場なら私もあまりそれ以上聞かないでしょうね。
だからと言って「いやいや、私は別にワケありってわけではないんですよ。ある程度お金が貯まったからセミリタイアして簡単なお仕事をしてるんですよ」と言うのも何か必死過ぎて変じゃないですか。
というわけで、仕事は何かと聞かれた時だけ「どうしたものか」と(お互い)困ってしまうのです。